フィラリア症|浅草橋の動物病院は「あさくさばし動物病院」へ 年中無休

診療科目別症例紹介

循環器の病気

フィラリア症

◉はじめに

 フィラリアの感染により、血液の循環障害や呼吸器障害が生じることをフィラリア症と言います。そもそもフィラリアとは別名「犬糸状虫」とも言われており、約10~30cmの白くて長い寄生虫です。フィラリアの成長・感染過程は以下の順序で起こります。

1.フィラリアに感染している動物の血液中に存在するミクロフィラリアを蚊が摂取

2.蚊の体内でミクロフィラリアが幼虫へと成長

3.蚊が新たな動物の血液を吸血する際に、幼虫がその動物へ移動

4.幼虫は動物の皮下や筋肉を迷走し、血管や心臓へと移動。その過程で成虫に成長

 

◉症状

 初期は無症状ですが、徐々に元気食欲の低下・咳・体重減少・呼吸速迫などが生じてきます。症状が進行すると循環器障害が深刻化し、腹水が溜まってお腹が膨れてくる、咳に血が混ざる、急死する場合もあります。

 

◉検査

 一般的には、抗原検査キットや顕微鏡でのミクロフィラリアの検出を実施します。また、エコーにて心臓に寄生する成虫が見える場合もあります。

 

◉フィラリア予防薬

ワンちゃんに毎月飲ませているフィラリア予防薬ですが、実は感染を防ぐ効果はありません。体内に侵入した幼虫を実害がでる前に駆虫するお薬です。そのためお薬を飲ませ忘れていると、幼虫が成虫となりフィラリア症を発症するリスクが高くなります。また、フィラリアが感染している状態でお薬を飲むと、フィラリアが一気に死亡することで毒素が体を回り、急変する可能性もあります。そのため、飲み忘れに気づいた場合は病院へご連絡ください。

 

◉まとめ

フィラリア症は、予防薬によって防ぐことができる疾患です。反対に、若くても感染してしまうと命の危険を伴います。事前の検査と毎月の投薬を忘れず、確実に病気から守りましょう。お薬にもいくつかタイプがありますので、ワンちゃんの体質などにあわせて選択可能です。お気軽にご相談ください。