各種予防|浅草橋の動物病院は「あさくさばし動物病院」へ 年中無休

各種予防

一生の予防となる「避妊・去勢手術」

当院では生後半年頃の手術を推奨しております。
早めの避妊・去勢手術は病気の予防や行動学的なメリットがあります。繁殖をお考えでない場合、まずはご相談ください。

未去勢による病気のリスク

  • 前立腺肥大
  • 肛門周囲の腫瘍
  • 会陰ヘルニアなど

未避妊による病気のリスク

  • 子宮の病気(子宮蓄膿症)
  • 乳腺の腫瘍(乳がんなど)
  • 皮膚の病気
  • 偽妊娠など

手術による行動学的な変化

  • 性格の安定が得られる
  • 攻撃性が減る
  • しつけがしやすくなる
  • 尿のマーキングが減る

※ただし、行動学的な変化には個体差があります。

毎年必要となる予防「ワクチン接種」

大事な動物の健康を守るための注射です。
予防接種をするにあたって、過去の予防接種で体調が悪くなった、老齢になった、持病があるなどのご不安があれば遠慮なくご相談ください。

狂犬病予防接種

狂犬病とは

犬だけでなく、人、猫などの哺乳動物が感染する病気です。発症するとほぼ100%死亡する怖い病気です。
日本は世界的にも非常に珍しい狂犬病清浄国となっており、現在狂犬病の犬は日本にはいません。

予防接種が必要な理由

日本に狂犬病がないからこそ、この状態を維持するためにも予防接種をする必要があります。特に近年海外からの輸送は頻繁で、もし、飛行機や船に潜んだ小動物から狂犬病ウイルスが運びこまれたら。という仮説はいつ起きても不思議ではありません。
国が定めた法律(狂犬病予防法)で、犬を飼育している方(所有者)に、1年に一回の届出と予防接種を義務付けています。ご協力お願いいたします。

犬・猫の混合ワクチン

混合ワクチンとは

いくつもの種類の病気(下記)を予防するための注射です。
犬の狂犬病予防接種と違い接種義務はありませんが、感染のリスクがある病気です。

ワクチン接種のタイミング

いつ、何種のワクチンを接種するべきかは、飼育環境、基礎疾患などによって大きく変わります。一般的に初年度は1ヶ月毎2〜4回、次年度以降は1〜3年に1回の接種を推奨しますが、抗体価検査を組み合わせる事で接種頻度をさらに減らせる事もあります。
環境や病気に合わせたプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

予防できる病気の種類
■犬
  • ジステンパーウイルス感染症
  • パルボウイルス感染症
  • アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)
  • アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
  • パラインフルエンザウイルス感染症
  • コロナウイルス感染症
  • レプトスピラ感染症
■猫
  • 猫ウイルス性鼻気管炎
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫汎白血球減少症
  • 猫白血病ウイルス感染症
  • 猫クラミジア感染症
  • 猫免疫不全ウイルス感染症

春から秋まででなく、通年で注意が必要な虫の病気の予防

犬のフィラリア症とは

きちんと駆虫し健康長生きを目指しましょう。錠剤、おやつ、スポットオンなど様々なタイプがあります。

フィラリア症について

蚊によって媒介される犬糸状虫(フィラリア)が肺動脈腔内に寄生することで発生する病気です。犬糸状虫は蚊によって媒介され、暖かくなると感染能力を得ますので、その期間に予防薬を投与します。この予防薬は、犬の皮膚に入り込んだ犬糸状虫の幼虫を殺す薬で、これが完全に投与されていない犬では犬糸状虫の寄生の確率が高まります。また、知らないうちに寄生された状態でこの薬を飲ますと最悪、犬が死亡してしまう可能性があるため、事前に犬糸状虫の寄生検査を受けましょう。
症状としては喉に何か詰まったような咳をしたり、散歩・運動を嫌がったり、腹水貯留のため、お腹が膨らんでいる、といった症状がみられます。また、重篤な場合は突然ぐったりして苦しそうになり、尿の色が非常に濃くなったりします。

治療法

毎月の予防を忘れずにしっかり投与することが一番大切です。万が一感染してしまった場合、内科もしくは外科治療がありますが、治療は非常に危険性の高いものとなります。
内科治療としては犬糸状虫を駆虫する薬を使いますが、犬自身が体調を崩してしまったり、死んだフィラリアの虫が血管内で詰まることにより硬塞を起こし、急死してしまう可能性もあります。また、成虫の駆虫には時間がかかります。数年単位で投薬を続けたり、状態によっては成虫の寿命を待つこともあります。外科的には頸静脈から専用の鉗子を用いて心臓の虫を引っ張り出してきて除去をする手術がありますが、こちらもリスクの高い手術となります。その他動物の状況に応じて、フィラリアの繁殖などに影響を与えているボルバキアの治療、心不全症状を伴うようであれば利尿薬や心臓薬を併用することもあります。
予防することで防ぐことができる病気ですので、毎月しっかりと予防してあげてください。

猫のフィラリア症とは

フィラリア症について

フィラリア症は、わんちゃんにとってその予防の重要性は非常に広く知られていますが、わんちゃんだけの病気ではありません。最近少しずつ知られるようになってきましたが猫ちゃんにも感染します。しかし、まだ認知度が低く猫ちゃんのフィラリア予防はあまり浸透していません。

猫ちゃんの場合、何となく元気がない、食欲低下など不明瞭な症状が多いと言われています。しかし、少数寄生でも重篤な呼吸器症状や突然死を起こす可能性があります。これは、猫ちゃんの心臓や肺血管が構造上元々細く閉塞しやすいという事、また猫ちゃん特有の免疫反応により肺で重度の炎症が起こったり血管内で死んだ虫が詰まってしまうためと考えられています。また、急性期を乗り越えられたとしても障害を受けた肺の組織は元に戻らないため、慢性的な呼吸器疾患を伴います。
さらに、猫ちゃんではわんちゃんと違ってフィラリアに感染しているか診断することが困難です。そのため、喘息や気管支炎との見分けが付かない事も多々あり、亡くなって解剖してからフィラリア症と分かることもあります。

治療法

症状を認める場合には、その緩和を目的として抗炎症薬や気管支拡張薬、酸素吸入などを行います。無症状の場合でも、肺に病変があったり急変するリスクがあるため長期間投薬を余儀なくされる場合もあります。
このように、猫ちゃんの場合は検査や治療が難しく、突然死のリスクもある怖い病気です。また、室内飼育と屋外飼育で感染率の差がないという報告もあるため、予防を確実にしておくことが何より大切です。

ノミ・マダニ

血を吸うだけじゃなく、全身痒くなったり、怖い病気を運ぶ可能性がある寄生虫たち。きちんと駆虫し健康長生きを目指しましょう。
錠剤、おやつ、スポットオンなど様々なタイプがあります。

ノミ

ノミが体に寄生すると、痒みや皮膚炎、ノミの唾液によるアレルギー、吸血による貧血などを引き起こします。また消化管内寄生虫を媒介します。ノミは20〜30度くらいの気温を好み、夏から晩秋に活発な繁殖をします。1匹の雌ノミは1日あたり20〜50個の卵を産卵します。計算上、1匹の雌ノミを60日間何の対策もしなければ2万匹以上になります。
また、人間の洋服や靴に付いて家に持ちこんでしまうこともあるため、動物が室内飼いでも安心してはいけません。

マダニ

マダニは大型のダニで、動物の皮膚に寄生して吸血します。動物に大量にマダニが寄生して吸血すると貧血が起こります。また、マダニは吸血する時に唾液を動物の体内に注入するためアレルギー症状が出ることがあります。さらに、マダニは大きな口器を動物の皮膚に差し込んで吸血しているため、皮膚炎が生じることがあります。マダニの吸血による直接的な症状以上に重要なことは、マダニが幾つかの重要な病原体をヒトと動物に媒介することです。例えば、犬のバベシア病、ヒトと犬のライム病、ヒトの日本紅斑熱、重症熱性血小板減少症(SFTS)などがマダニにより媒介されます。

ノミ・マダニを見つけたら

もしマダニが付着しているのを見つけても、無理にとってはいけません。化膿したり、病原体をペットに移す危険があるので、見つけたらすぐ動物病院へ。
ノミも見える範囲のノミを駆除しても十分ではありません。ノミは毛の間に隠れるのが上手く、また、卵を放置すればまたノミが増えてしまいます。ノミの駆虫薬の投与が必要ですので、すぐにご相談ください。